給与業務の全体像とスケジュール

給与担当者向けに、給与業務の対象者と、月次・年間・随時の業務と期限をまとめています。

カレンダーで見る(Googleカレンダー)

カレンダーは原則の日で表示しています。休日の場合は翌営業日が期限です(下の「次の期限」は、ずらした日で表示しています)。

カレンダーに取り込む

期限をまとめたこのカレンダーを、お使いのカレンダーに取り込めます。取り込むと、期限が予定として入ります。

Googleカレンダーに追加iPhone・Outlook用(iCal)

予定は原則の期限日で入ります(休日による調整はしていません)。

給与業務の対象者

給与業務では、従業員への給与支給だけでなく、税金や社会保険について各機関への届出・納付を行い、会計処理もします。

対象行う業務
従業員給与の支給、給与明細の通知、給与に関する各種手続き
国(税務署)所得税に関する業務
市区町村住民税に関する業務
日本年金機構・健康保険組合健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金保険に関する業務
ハローワーク・労働基準監督署(労働局)雇用保険・労災保険に関する業務
会計人件費と、各機関への支払額の計上
  • 届出先の違い:協会けんぽに加入する会社は、健康保険も厚生年金保険も日本年金機構にまとめて届け出ます。健康保険組合に加入する会社は、健康保険を組合に、厚生年金保険を日本年金機構に分けて届け出ます

接点:給与計算の結果の行き先

月次業務

毎月の給与支給にあわせて、次の5つの段階で業務を行います。

  1. 給与計算前処理:給与計算に必要な情報を確認します。勤怠、支給項目、控除項目、社会保険、住民税の情報です。
  2. 給与計算処理:確認した情報で支給額・控除額・差引支給額を計算し、結果を確認します。
  3. 給与計算後処理:従業員への給与の支給と、給与明細の通知です。
  4. 納付・届出処理:源泉所得税・住民税・社会保険料の納付と、必要な届出です。
  5. 会計処理:人件費、預り金(従業員から預かった税・保険料)、法定福利費(会社負担の保険料)を計上します。

対象者ごとの月次業務

段階従業員所得税住民税社会保険労働保険会計
前処理支払額の確認扶養情報の確認住民税額の確認月額変更の対象者、年齢に達した人、入社・退職した人、保険料が免除される人の確認雇用保険の加入状況の確認—
計算支払額の計算源泉所得税の計算住民税の控除社会保険料の計算雇用保険料の計算—
後処理給与支給、給与明細の通知—————
納付・届出—源泉所得税の納付(翌月10日)住民税の納付(翌月10日)社会保険料の納付(翌月末日)、月額変更届—(年度更新でまとめて納付)—
会計—————給与仕訳の計上

社会保険の前処理で確認すること

  • 月額変更の対象者:固定的賃金が変わった人(随時改定)
  • 年齢に達した人:40歳(介護保険料の開始)、65歳(介護保険料の終了)、70歳(厚生年金保険の終了)、75歳(健康保険の終了)
  • 入社・退職した人:資格の取得と喪失。月末に退職した人は、最後の給与で前月分と当月分の保険料を控除します
  • 保険料が免除される人:産休・育休の申出があった人

定時決定は年1回の業務です(年間業務)。

住民税の前処理で確認すること

  • 退職した人:1月〜4月の退職は一括徴収(原則)、5月の退職は最後の月の分として5月の給与から控除、6月〜12月の退職は本人の申出があれば一括徴収(なければ普通徴収)

納付期限

種類原則納期の特例(給与の支払を受ける人が常時10人未満で、承認を受けた会社)
源泉所得税給与を支払った月の翌月10日年2回:1月〜6月分を7月10日、7月〜12月分を1月20日
住民税給与から特別徴収した月の翌月10日年2回:6月〜11月分を12月10日、12月〜5月分を6月10日
社会保険料保険料の対象の月の翌月末日—
  • 期限が土日・祝日・年末年始に当たるときは、翌営業日が期限です

労働保険は月ごとに納付しない

雇用保険料は毎月の給与から控除しますが、国への納付は月ごとではありません。毎年6月1日〜7月10日の年度更新(年間業務)で、1年分を労災保険料(全額会社負担)とまとめて申告・納付します。条件を満たせば、年3回(7月10日、10月31日、1月31日)に分けて払えます(延納)。

年間業務

毎年決まった時期に行う、給与の業務と期限です。

月所得税住民税社会保険労働保険
3月——健康保険・介護保険の料率改定(協会けんぽは3月分から)—
4月——改定後の料率で控除開始(4月給与から)雇用保険料率の改定(4月から)
5月—特別徴収税額通知書の受領(市区町村が5月31日までに通知)——
6月—新年度の住民税額の適用開始(6月給与から)、納期の特例分の納付(6月10日)—年度更新の開始(6月1日〜)
7月納期の特例分の納付(7月10日)—算定基礎届の提出(7月1日〜10日)年度更新の申告・納付(7月10日まで、延納の第1期)
8月————
9月——定時決定後の標準報酬月額の適用(9月分から、10月給与で控除)—
10月———延納の第2期(10月31日)
11月年末調整の申告書の回収(翌年分の扶養控除等申告書を含む)———
12月年末調整納期の特例分の納付(12月10日)——
1月再年末調整、源泉徴収票の交付、法定調書合計表の提出(1月31日)、納期の特例分の納付(1月20日)給与支払報告書の提出(1月31日)—延納の第3期(1月31日)
2月————
  • 会社が行う届出・提出・納付の期限が土日・祝日・年末年始に当たるときは、翌営業日が期限です
  • 健康保険組合に加入している会社は、料率を組合ごとに決めています。料率と改定の時期は、加入している組合で確認してください
  • 納期の特例は、給与の支払を受ける人が常時10人未満で、承認を受けた会社だけです(所得税は税務署、住民税は市区町村の承認)
  • 賞与は、支給する月に別の手順で計算と届出をします

随時業務

従業員の入社・身上異動・休職・休業・復職・退職などがあったときに、必要な確認と各機関への届出を行います。

場面所得税住民税社会保険雇用保険
入社扶養控除等(異動)申告書、前の会社の源泉徴収票、マイナンバー状況により異動届出書の引継ぎ/特別徴収への切替の届出(名前は市区町村による)/不要資格取得届(5日以内)資格取得届(翌月10日まで)
身上異動扶養控除等の異動申告(異動後、最初の給与の支払日の前日まで)—被扶養者(異動)届(5日以内)、氏名・住所変更届(原則不要)—
休職・休業—天引きできない場合は異動届出書で普通徴収へ など産前産後休業・育児休業等取得者申出書—
復職——産前産後休業・育児休業等終了時報酬月額変更届—
退職源泉徴収票の交付(退職の日以後1か月以内)給与所得者異動届出書(翌月10日まで)資格喪失届(5日以内)資格喪失届・離職証明書(離職の日の翌日から10日以内)
  • 表の期限は、入社・退職などの出来事の日から数えます。次の期限の表示とGoogleカレンダーには出ません
  • 氏名・住所変更届は、マイナンバーと基礎年金番号が結びついている人は原則として不要です(日本年金機構への届出。健康保険組合に加入する会社は、組合の手続きも確認してください)