2026年10月26日更新:日本の社会保障の中での社会保険の役割と、給料から引かれる保険料の種類(子ども・子育て支援金を含む)を整理し、記事を全面的に書き直しました。
「社会保険」という言葉はよく聞くけれど、何のためのしくみで、どんな種類があるのかよく分からない。そんな人に向けて、日本の社会保障の中での社会保険の役割と、会社員の給料から引かれる保険料の種類を説明します。
この記事でわかること
- 日本の社会保障の全体と、その中での社会保険の役割
- 社会保険の5つの種類
- 会社員の給料から引かれる保険料の種類
結論:社会保険は、病気・老後・失業などに備える公的な保険
ポイント
- 社会保険は、日本の社会保障の柱のひとつ。病気やけが、老後、失業などに備える公的な保険
- 種類は、医療・年金・介護・雇用・労災の5つ
- 会社員の給料からは、健康保険料・介護保険料(40歳から)・厚生年金保険料・雇用保険料・子ども・子育て支援金が引かれる。労災保険料は会社が払うので、給料からは引かれない
日本の社会保障の全体
日本の社会保障は、次の4つの柱でできています。
| 柱 | 何のためのしくみか | 主な例 |
|---|---|---|
| 社会保険 | 病気やけが、老後、失業などに備える | 健康保険、年金、介護保険、雇用保険、労災保険 |
| 社会福祉 | 障害のある人や、ひとり親の家庭など、支えが必要な人の暮らしを助ける | 障害のある人への福祉サービス、保育所、ひとり親の家庭への支援 |
| 公的扶助 | 生活に困っている人の、最低限の暮らしを守る | 生活保護 |
| 保健医療・公衆衛生 | みんなが健康に暮らせるようにする | 病気の予防、健康づくり、母子保健、食品や医薬品の安全 |
この中で、会社員の給料から保険料が引かれるのが、社会保険です。
社会保険とは?
社会保険は、病気やけが、老後、失業など、暮らしに困るできごとに備えて、みんなで保険料を出し合うしくみです。会社員は、入ることが法律で決められています。自分で選んで入る民間の保険とは、ここが違います。
社会保険のお金は、保険料が中心で、税金も使われています。
社会保険の5つの種類
| 種類 | 備えること | 会社員が入る制度 |
|---|---|---|
| 医療保険 | 病気やけが、出産 | 健康保険 |
| 年金保険 | 老後、障害を負ったとき、亡くなったとき(遺族) | 厚生年金保険 |
| 介護保険 | 介護が必要になったとき | 介護保険(40歳から保険料を払う) |
| 雇用保険 | 仕事を失ったとき、育児休業・介護休業中など | 雇用保険 |
| 労災保険 | 仕事中や通勤中のけが・病気 | 労災保険 |
会社員でない人(自営業の人など)は、健康保険のかわりに国民健康保険、厚生年金保険のかわりに国民年金に入ります。
会社で「社会保険」と言うときは、健康保険と厚生年金保険(40歳からは介護保険も)を指すことが多く、雇用保険と労災保険は「労働保険」と呼ぶことがあります。この記事では、5つをまとめて社会保険としています。
会社員の給料から引かれる保険料
| 保険料 | 何に備えるか | 誰が負担するか |
|---|---|---|
| 健康保険料 | 病気やけが、出産 | 会社と本人 |
| 子ども・子育て支援金 | 子育て支援の財源 | 会社と本人 |
| 介護保険料(40歳から) | 介護が必要になったとき | 会社と本人 |
| 厚生年金保険料 | 老後、障害、遺族 | 会社と本人 |
| 雇用保険料 | 仕事を失ったとき、育児休業中など | 会社と本人 |
| 労災保険料 | 仕事中や通勤中のけが・病気 | 会社 |
健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・子ども・子育て支援金は、原則として4〜6月の給料の平均をもとに決まります。雇用保険料は、毎月の給料で決まります。
子ども・子育て支援金は、社会保険の種類ではありません。子育て支援の財源として、健康保険料と一緒に集められるお金です。
労災保険料は、会社が払います。そのため、給料から引かれることはありません。
それぞれの保険料の詳しい記事
- 健康保険料:給与明細の健康保険料とは?決まり方と、金額が変わる月
- 介護保険料:給与明細の介護保険料とは?40歳から引かれる理由と、いつからいつまでか
- 厚生年金保険料:給与明細の厚生年金保険料とは?決まり方と、将来の年金とのつながり
- 雇用保険料:給与明細の雇用保険料とは?決まり方と、毎月金額が変わる理由
- 子ども・子育て支援金:給与明細の子ども・子育て支援金とは?いくら引かれるのかと、明細に欄がない理由
よくある質問
Q. パートやアルバイトでも、社会保険に入りますか?
A. 働く時間などの条件を満たせば、パートやアルバイトでも入ります。健康保険・厚生年金保険と雇用保険では、条件が違います。自分が入っているかどうかは、勤務先で確認できます。
Q. 40歳になると、何が変わりますか?
A. 介護保険料が、健康保険料と一緒に引かれるようになります。
Q. 労災保険は、パートやアルバイトでも使えますか?
A. 使えます。労災保険は、雇われて働く人であれば、パートやアルバイトなどの働き方に関係なく対象です。
まとめ
- 社会保険は、日本の社会保障の柱のひとつ。病気やけが、老後、失業などに備える公的な保険
- 種類は、医療・年金・介護・雇用・労災の5つ
- 会社員の給料からは、健康保険料・介護保険料(40歳から)・厚生年金保険料・雇用保険料・子ども・子育て支援金が引かれる
- 労災保険料は会社が払うので、給料からは引かれない
確認先の公的機関
- 社会保障の全体:厚生労働省「社会保障とは何か」
- 健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金の料率:協会けんぽ「令和8年度 都道府県毎の保険料率」
- 厚生年金保険:日本年金機構「厚生年金保険料額表」
- 雇用保険:厚生労働省「令和8年度 雇用保険料率のご案内」
- 労災保険:青森労働局「労災保険制度の概要」
この記事は一般的なしくみの説明です。ご自身の社会保険については、勤務先、加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)、年金事務所、ハローワークにご確認ください。